
こんにちはtaeです。さて突然ですが「薬膳料理」と聞いて何を思い浮かべますか?
こんな風に感じる人も多いのではないでしょうか?
実は薬膳料理というのは特別なものではなく、簡単に言うと「食で健康を作ろう」という考え方で作られる料理のこと。
使われる食材には、確かに普段聞き慣れないものもありますが、ほとんどはスーパーに売られているような一般的な食材も多く、
知らず知らずのうちに取り入れているものが多いのです。
毎日の食事で健康や美容を心がけることができて、おいしく続けられる薬膳料理。
今回はそんな薬膳料理についてお話ししていきます。夏にぴったりな簡単な薬膳レシピのご紹介もありますよ!
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薬膳とは?
薬膳というと中華料理や、辛い料理や独特のもの?というイメージを持っている方も多いと思います。
ですが、実はそうではありません。
薬膳とは、料理の種類ではなく「食事で健康を作る」という考え方の事を言います。
食は生きていくための大切なエネルギー源で、体を作る基です。その基がどんなのであるか?の違いで健康状態などが変わってきます。
「薬食同源」という言葉を聞いた事がある方も多いと思います。
これは、「命は食にあり、食誤れば病いたり、食正しければ病自ずと癒える」という意味で、薬を飲むことと食べることは同じというものです。
つまりは薬膳は「夏は暑いから熱を取れるものを食べる」「寒いから温まるものを食べる」「元気がないからお肉を食べて元気を出す」といったようなことで、全然難しくないのです。
①実は身近にあるもの?
いわゆる薬膳食材というものは、特別なものではありません。実を言うと、どんな食材でも広い意味では薬膳食材なのです。
今の時期でいうと「夏野菜は体の熱を冷ます効果がある」「ハトムギ茶は代謝アップやむくみ予防になる」などはよく聞きますよね。
また、昔からの知恵やおばあちゃんの知恵袋というものを耳にしたことがある方も多いと思います。
実はこれらの中には、薬膳をわかりやすくしたものも多くあります。
例えば冷や奴やそうめんを食べる時のネギや生姜。
これは、冷たい豆腐やそうめんは体を冷やしますが、ネギや生姜は体を温める効果があります。
お刺身には大根が細く切られたつまやワサビがのっていますよね。
生魚には食中毒のリスクも少なからずありますが、大葉やワサビには解毒作用や胃腸の冷え予防をする働きがあります。
ちなみに、ネギや生姜などの事を薬味といいます。
香りや辛味を加えて、味を引き立てるために添えるものですが、これも薬膳からきているのかな?と個人的には思います。
このようにプラスマイナス0にするという、食べ合わせって昔からの知恵。
そういった感じで、その季節やその時の体調に合わせた食事をすることで、不調を改善し健康な体作りができるのが薬膳の効果です。偏った食生活をただすことで、ダイエットや美肌作りにもつながります。
②漢方との関連
薬膳というと同時に漢方を連想する方も多いと思います。
漢方というと「苦い薬」「即効性がない」というイメージだと思います。
それはいわゆる漢方薬のことで、漢方というのは漢方医学という自然科学的で伝統的医学の事です。
何か症状が出た場合にそこだけを治療するのではなく、ではその原因はなんなのか?という点から入り体全体の調和を図る・・・それが漢方医学です。
「こういう症状にはこれを食べるといい」「この時はこうすればいい」と言ったような自然の力で改善していこうという方法。
そういう点をみると、薬膳も漢方も大きくは同じ考え方ですよね。
先ほど、昔からの知恵やおばあちゃんの知恵袋というお話をしましたが、薬膳も漢方もまさにそういう事で先人の治療経験や知恵の集積なのです。
夏におすすめの薬膳料理食材
外は暑いけど室内に入ると冷える・・・そんな夏は体調を崩しやすい季節です。そんな夏におすすめの薬膳食材をご紹介します。
♥夏野菜
夏野菜は水分が豊富で、体の余分な熱を取ってくれる効果があります。
ちなみに特にのどが渇いたときなんかは、麦茶を1杯飲むよりキュウリを1本丸かじりする方が効率的に水分を摂れるそうですよ。
夏野菜に限らず、その季節の旬のものというのは、ただ一番おいしいから!ってだけでなく、その時期に合った体への役割を持っています。
♥瓜系の野菜
瓜系の野菜はカリウムが豊富で、塩分バランスが整えられますので、むくみ予防に効果的。
食欲不振というのはカリウム不足でもおこりますので、夏の食欲不振にはカリウムを含んだ瓜系の野菜が効果的です。
夏の風物詩的なイメージのスイカもカリウム豊富!そして水分も豊富なので夏にぴったりです。
♥ハトムギ
これはそのまんまハトムギ茶ですね。
ハトムギは漢方薬にも使われています。
「ヨクイニン」といえばピンとくるかもしれませんね。
ハトムギには消炎作用や利尿作用によるむくみ改善、新陳代謝を高めて美白効果や美肌効果やアトピーの改善などにも効果的と言われています。紫外線の影響を受けやすく、食中毒も起こりやすい夏にハトムギ茶は予防として効果的です。
♥根菜類
土のパワーをしっかり蓄えた根菜類。
根菜類は体を温める効果があり冬に向いている?と思われがちですが、実はすべてがそうではないのです。
冬野菜と思われがちな大根には、体を涼しくさせ消化を良くする効果と解毒効果があります。
また、ゴボウは体の熱を冷まし解毒効果を持っています。
生姜は体を温める効果があり夏には不向き?と思われがちですが、解毒効果があります。
それに夏は暑いばかりでなく、室内はエアコンで冷えることも多いもの。
なので体を温める効果がある生姜も夏には効果的です。
♥豆類
豆類には、からだの中の余分な熱や水分を排出させる効果や、胃腸の調子を整え元気と補う力もあります。
また、美肌効果やむくみ解消の効果もある女性には嬉しい食材です。
夏のおつまみの定番の枝豆や冷奴、納豆などは気軽に取り入れることができますよね。
♥漢方食材
漢方食材は、ものによっては近所のスーパーに売っていないものもあります。
ですが、クコの実なんかは、最近では普通に売っており、杏仁豆腐にのせたりヨーグルトに混ぜたり・・・が一般的なイメージですよね。
赤くてかわいらしい見た目ながら、滋養強壮や疲労回復、精力増進効果などがあります。
エイジング効果も期待できるとしても知られています。
それから、山薬(さんやく)。
漢方食材といわれていますが、実は身近にあるものです。
これは何かわかりますか?
山薬とは山芋のこと。
すりおろしてとろろにしてそばにかける「とろろそば」。
山芋はこれ1つで立派な薬膳なのです。
豚肉・鶏肉・うなぎ・カニ・アサリ・シジミ・海藻類など。
薬膳というと肉や魚はないイメージだった方も多いと思いますが、「食で健康を作る」という考え方が薬膳なのでエネルギー源になるものは欠かせません。
特に肉類や魚は、暑さや汗で失われた気をチャージし、夏バテ防止になります。
夏に食べたいおすすめ薬膳料理レシピ
ここで夏におすすめの薬膳食材を使った簡単なレシピをご紹介していきます。
♥大根ときくらげの中華スープ炒め【写真:左】
♥豚しゃぶサラダ【写真:右】
♥オクラ佃煮海苔【写真:下】
♥大根ときくらげの中華スープ炒め
《作り方》
①きくらげを湯通しします。
②きくらげと大根を食べやすい大きさに切ります。
③大根に焼き目をつけます。
④きくらげを投入して中華スープのもとで味付け
⑤お好みでとろみをつけて出来上がり。
実は夏にピッタリな大根ときくらげの炒め物。きくらげはビタミンD・食物繊維・鉄分・カリウムが豊富な女性にうれしい食材です。
♥豚しゃぶサラダ
《作り方》
①レタスなどの野菜を洗って水切りしておきます。
②鍋orフライパンに水と料理酒を少々入れ沸騰させます。
③沸騰したら火を止めて、豚肉を生じゃなくなるまで茹でます。
④茹ったら平たいバットなどにあげ冷まして盛り付けてできあがり。
(いきなり氷水で冷やすのは油が固まるのでNGです)
ヘルシーにエネルギをチャージできる豚肉は夏の定番冷しゃぶサラダで!
♥オクラ佃煮海苔
《作り方》
①オクラを切ります。
②市販の佃煮海苔と混ぜて出来上がり。
夏野菜でネバネバ食品のオクラは簡単に佃煮海苔と混ぜておいしく。おつまみにもいいですし、このまま冷奴などにのせてもいいですね。
♥大根と鶏だんごのスープ
♥大根と鶏だんごのスープ
《作り方》
①鍋に沸かし、食べやすい大きさに切った大根を入れます。
②大根がお好みの柔らかさになったら取り出します。
③カレースプーンなどで鶏ひき肉を丸めながら鍋に入れます。
④③が茹ったら取り出し、一旦お湯を捨て、もう1度沸かします。
⑤中華スープの素などで味付けし、少し生姜を入れます。
⑥最後に黒コショウを少しふり、ニラを入れてひと煮立ちさせてます。
⑦クコの実を飾って出来上がり。
実は体を涼しくしてくれる効果のある大根とヘルシーな鶏ひき肉を使ったスープ。少し生姜を入れることで夏の冷え対策にも効果的です。
♥夏野菜をふんだんに使ったカレー
カレーに使われる香辛料は薬膳食材も多いのです。
夏野菜をたくさん摂れる夏野菜カレーは夏にピッタリの一品です。
などもおすすめです!
まとめ
薬膳料理というと「難しそう」「なんだか特別な料理」「体にはよさそうだけどおいしくないのでは?」というイメージを持っている方も多いと思います。
ですが薬膳というのはそんなに難しくも特別でもなく、薬膳食材といわれているもの珍しいものやなかなか手に入らないものばかりでもなく、普段食べているようなものや身近なものも多いのです。
実はそんなに難しくない薬膳をもっと知り身近に感じてもらうことで、日常に気軽に取り入れていてみてはいかがでしょうか。
愛知県在住のtaeです。カフェ巡りとロックが大好きな30代。生まれ持ってのアトピー体質の為スキンケアには余念がなく、今はエイジングケアと健康が気になるお年頃です。